バベルに問う

攻撃力1300、守備力2000、ホスピタリティ精神0

バベルに問う

「BUMP OF CHICKENのシングルのジャケットの裏面自作」選手権

 前回の「食事、睡眠、TrySail。」が少方面のオタク様方に大変ご好評いただいたようで、ありがとうございました。

tennguman.hatenablog.com

 

昨年12月のSpotify大賞の発表(↑参照)からもう随分と経ちます。今年も性懲りもなく音楽を聴いていますが、今年の大賞候補としては突然の復活をとげた古川本舗の配信限定シングルの「知らない」と「yol」が今のとこ有力かなと思っています

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春は忙しい。

 

忙しさの中で別れと出会いが訪れてそれらに感情を動かされる暇すら与えない。おかげさまで部屋の散らかりようは過去ワースト記録を更新している。こうなったらもっと散らかしてやろう。」郵便受けにねじ込まれたピザ屋のチラシと分譲マンションのチラシといじわるそうな顔の議員のチラシを玄関に放り投げ、あえて散らかっていくさまを眺めては、この忙しさへのせめてもの反抗をした気でいる。

 

今の家に引っ越して3度目の春が訪れた。この家では気温とかいろいろの事情で、季節によって寝る場所を変えている。春になって、今はCDの棚がある部屋で寝ているのだけど、目を覚ますと目の前に今までに買ったCDが並んである。そういえば、もう僕もCDあんまり買わなくなってしまった。

 

高校生の時、タワレコのポイント貯めることが生きがいだった。

Amazonとか、だいたい2割引で仕入れてくれる近所のCDショップでは買わずにわざわざ定価販売のタワレコに毎週火曜日に通って、月のお小遣いのほぼ全てを使い果たしていた。僕がタワレコに通った証としてマイルのように貯まるポイントカードを眺めては友人に自慢した。使うなんてとんでもない、カンストさせてタワレコから表彰を受けるんだと息巻いていた。

1万ポイントぐらい貯めたところで、ポイントカードの仕様変更で「有効期限はポイントごとに一年になりました。よってこの1万ポイントは一年後に消滅します。」と無惨にも僕が僕である証が奪われることになった。その1万ポイントは何に使ったんだっけ。覚えてないぐらいだから多分有意義には使えてないのだろう。今はもう通ったタワレコすらない。

 

先の古川本舗の2曲みたいに、最近は配信限定シングルとしてのリリースが主流だ。良いか悪いかではなく、このサブスク社会ではこのリリース手段が理にかなっているんだろうと思う。出来立ての曲をサクッと全世界へ発表できるのだ。プレス費用もその他諸々もかからない。僕もいちいち注文して、iTunesに入れてアートワーク設定して、同期して、ってしなくても良いから楽っちゃ楽だ。でもきっとこんな自分を昔の自分が見たら「熱意が足りない」と怒るのだろう。

 

 

「配信限定シングル」

僕はこの形態のリリースに実のところ慣れていない。

現物がないとかそういうこともあるのだけど、最大の理由は1曲入りというところだ。今までレコードの時代(よく知らんけど)に遡っても1曲入りというのはなかなか珍しいことだったと思う。ぎりぎり知ってる8cmCDですら何曲か入ってた。

 

虎舞竜の「ロード・ザ・ベスト〜25th anniversary」は全9曲全部「ロード」であるが、そういことではない。

 

1曲聴いて「はい終わり」と気持ちを整理することに慣れていない。

 

シングルとはいえ、少なくともあと1曲かけてゆっくりと気持ちを着地させていきたいと思っている。特に単体で勝負しなければならないシングル曲は、必然感情を大きく動かすような強い曲が多いと思うけど、曲が強ければ強いほど、それに比例してカップリング曲(B面曲?)が重要な役割を持つと考えている。配信シングル(1曲入り)だと動かされた感情を処理できずに困惑してしまうことが多い。リピート再生になっていて今聴いた曲がすぐもう一度かかることも多く、「生鮮食品売り場か!」と再生を止めることが多い。

カップリング曲はそんなリード曲の流れを壊さないように、優しく包む曲か、リード曲と全く違う側面からの強い曲で、感情を打ち消し合うような曲かが多い気がするけど、いずれにしろ感情を整理する時間ができ、シングルという作品を、最近の車の後部座席のスライドドアみたいに丁寧にしめることができる。

 

シングルは団体戦なのだ。

 

かつてホットドッグプレス「合コンの鉄板トークは『好きなシングルの構成は?』である」と書いてあったと友達のいとこのお兄ちゃんに聞いたことがある。僕はもちろんそんなの「2曲入り」だ。人によっては「リード曲のインスト入り3曲だ!」という堅物や「インストなしで3曲入りしかない!」という水瀬いのりテンプレートの欲張りさんもいると思います。ですが、研究をしてみると2曲入りシングルには他のシングルにはない驚きの秘密が隠れていることがわかりました。今回はそんな「2曲入りシングル」を科学します。(所さんの目がテンでしか聞かない言い回し)

 

 

 

 

  

 

2曲入りシングルといえば、BUMP OF CHICKEN

そう連想する人は少なくないかもしれない。僕はそう思う。(実際にはバンプのCDにはシークレットトラック(オマケのような曲)が入っているので、厳密に言うと2曲ではないのだけど)

CDリリースされてるシングルのほとんどが2曲入りで、その中のどのカップリング曲も名曲揃いで、カップリング曲をまとめたアルバムが最高傑作だという人もちらほらいるほどだ。有名どころではシングル「涙のふるさと」のカップリング曲「真っ赤な空を見ただろうか」はある意味表題曲を上回るほどのパワーを持っていて、バンプの名曲を語るうえでは欠かせない曲だ。

 

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ミディアムテンポの優しい雰囲気を持つ「涙のふるさと」と、力強く、疾走感がある「真っ赤な空を見ただろうか」は曲の相性もとても良く、たった2曲とは思えないほどの充実感を感じます。

 

 

 

 

 

 

 

https://www.amazon.co.jp/images/I/51NZXQXJKPL._AC_.jpg

(シングル「涙のふるさと」CDジャケット) 

 

 

 

あーこんなジャケットだったなー。

かっこいいな。

 

 

 

ぺらっ

 

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 (裏面)

 

 

 

 

皆さんはこの裏面を見てどう思うだろう。 

 

 

 

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特にここを見て

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私はシングルの裏面が好きです。

I like Singuru no uramen.

我喜欢単曲CD的背面

나는 싱글의 뒷면이 좋아

 

  

 

 

たった2曲に対して用意されるスペースの広さ。

そして2曲のタイトルの美しい言葉の関係性。

こう並べられると「涙のふるさと」「真っ赤な空を見ただろうか」

なんて美しい言葉遊びなんだろう。と思わされる。

これはアルバムには真似できない、シングルだけに許された愉悦だ。

古くから日本では五七五という限られた文字数で人々を感動させる俳句の文化がある。シングルにも同じ役割があるといえるのではないだろうか。

 まず2つの曲名を眺め、その美しさを目で感じてから、CDをセットしてその中身を味わうのだ。シングルは二度味わえる。

 

 

特にバンプは日本で最高峰の2曲派シングル俳人だ。

 

 

誰しもがBUMP OF CHICKENのようなシングル俳人なりたいのだ。

誰しもが藤原基央になりたい。

 

 

「そうだ、次のシングルのタイトルは、「涙のふるさと」にしよう。カップリング曲は、えっと、「真っ赤な空を見ただろうか」というのはどうかな。」

そして出来上がったジャケ裏の写真とレイアウト。こんなものもはや奥の細道である。

きっとその日藤原基央はガッツポーズをして、おいしいご飯でも食べに行っただろう。

 

 

 

 

不思議だ。

 

この世界の何を見て何を感じればこんなシングル俳人になれるのだろう。

 

僕のこのくだらない日常もバンプだったらシングルにできるのかな。

 

 

 

 

 

 

かくして心の藤原基央との共同生活が始まった。(以下全てフィクションです)

 

 

 

 

 

 

 

 

Scene1

 

3月某日

昨日、メモを取れと上司に怒られてしまったので渋々土曜日の一番だらけたい時間を費やして文具屋でみせしめのためだけにCampusノートを買った。買ってみたはいいものの1ページも使う気はしない。なんならメモとるふりして歌詞でも書いてやろうか。

 

 

 

 

 

そんなこんなで完成したBUMP CF CHICKEN待望のニューシングル

 

 

 

 

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キャンパス

 

 

1.キャンパス  2.土曜日の昼間

 

 

”渡しあったこの日々は破れない僕らのキャンパス”

 

卒業、別れをテーマに、前向きに優しく包み込むミディアムナンバー「キャンパス」と、心落ち着くアコギが印象的なスローバラード「土曜日の昼間」だ。

NHKにて放送中のSONGSでも先日地上波初披露され、コロナ禍の世の中で離れ離れになる人たちの心を繋ぎ止める曲になれればという想いが込められていると語った。

 

 

 

 

 

 

 

Scene2

 

3月某日

親戚に不幸があったり仕事の忙しさが爆増したり、なかなか思うようにいかない。しかもコロナで外出すらろくにできないときた。ストレスに潰される寸前であったので、コロナの波の間を上手く狙って久しぶりに県外へ出かけることにした。ふらりと立ち寄ったのは最近完成したばかりというビルの屋上庭園。到着した頃はすでに陽は沈んでいて、所々に設置されたライトが当たる箇所以外は真っ暗で歩くのにも注意が必要だった。庭と呼ぶには少々広めで、その広さが街の喧騒から離れるにちょうどいいものに思えた。暗さも広さも、人工的に計算されて作られたもののはずなのに、かえって自然に思えた。足元に注意しながら次のライトの場所まで進み、照らされた足元を見てみると、やはりそこは街中であることが文字通り明らかにされた。

 

 

 

 

そんなこんながあり、リリースされるBUMP OF CHICKENのニューシングル

 

 

 

 

 

 

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夜空の散歩

 

1.夜空の散歩  2.ライトアップ

 

 

山崎某監督の映画「STAND BY ME とっとこハム太郎」の主題歌「夜空の散歩」は7分半を超える大作だ。後半のラララ─のパートはライブの観客と一緒に歌えそうで、早くアリーナでたくさんの人達と一緒に歌いたいと思える。カップリングの「ライトアップ」はゆっくりとしたイントロから、徐々に激しさを伴って、後半でテンポジェンジしたり、「夜空の散歩」に出てくる歌詞がそのまま登場したり、表情豊かで遊び心に溢れた一曲だ。

 

 

 

 

 

 

Scene3

 

4月某日

職場にヤモリ。大騒ぎ。「あなたヤモリとか触れんでしょ」とおばちゃんに煽られる。

「触れます。ちょうど触ってる写真もあります。」と、昔友達とガチャガチャでとった爬虫類マグネットフィギュアで写真撮って遊んでた写真を見せて嘘をついた。

 

 

かくしてBUMP OF CHICKEN連続シングル3部作の最後のシングルがリリースされた

 

 

 

 

 

 

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landscape

 

 

1.landscape  2.磁力

 

 

 

「landscape」は最近にしては珍しいタイアップなしのシングルだが、久しぶりにアップテンポでバンドサウンドを前面に起用した曲だ。2番の始まりに一斉にバンドインする構成で、今後リリースされるアルバムでは大幅にイントロがアレンジされて収録される予定。アウトロはAメロに戻ってスンッと終わる。「磁力」は初期に作成されていて、コアなファンの間では有名であるが、今回ついに音源化に至った。

ちなみにシークレットトラックは 「スーパー銭湯の歌」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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f:id:tennguman:20210427003720p:plain以上が僕の考えた「BUMP OF CHICKENのシングルのジャケットの裏面」です。

 

f:id:tennguman:20210427003842p:plainめちゃくちゃぽいな。

 

f:id:tennguman:20210429214252p:plainちゃんと3つとも「シングルの裏面」じゃなくて「バンプのシングルの裏面」してる。

 

f:id:tennguman:20210429215652p:plainそれでは、今回の優勝者は…

 

 

 

tenngumanです!!

 

 

 

f:id:tennguman:20210427003720p:plainf:id:tennguman:20210427003842p:plainf:id:tennguman:20210429214252p:plainf:id:tennguman:20210429215652p:plainやったーーー!!

 

 

 

 

 

 
おまけ 

 

>>3曲派シングル俳人として水瀬いのりのジャケットも作ってみた<<

 

 

嘘だよ

 

 

1.嘘だよ  2.nothing link  3.またね

 

 

 

 

 

tennguman